会長サマのお隣。
…何これ。何これ。
私の心臓が、ありえない速さで走る。
トクン、トクンと、心臓が映し出すリズムが急滑走しています。
こんなの、予想外。予想以上。
「…あ、でも。」
思い出したように口を開く会長は、あくまでも冷静。
さっきの顔の赤みは、まるで嘘のようです。
私も慌てて、正常な心になるように深呼吸をする。
『な、なんでしょうか…。』
そう噛みながらいう私の言葉と共に、会長は静かにこちらを振り向く。
さっきとは違う、独特な空気が会長を取り巻いていました。