会長サマのお隣。



…その方が都合がいい。



変に勘がよくて着飾ってる女よりも、鈍感な奴の方が落としがいがあるから。




『……。』




――まだ、認めない。



生まれた美穂に対する感情を認めるのは、美穂が俺に惚れてから。



…俺から、っていうのは気にくわないし、

なにより、俺は美穂より上の立場に立っていたい。




(…苦いのは苦手なんだけどな。)




そんなこと思いながら、俺はもう一口、コーヒーに口をつけたのだった。















< 128 / 328 >

この作品をシェア

pagetop