会長サマのお隣。



『……。』




廊下に出ると、体全体に冷たい風が当たるような感覚がする。



ひんやりと、空気全体が凍ってるようだ。




…寒さで体を震わすなんて、俺の性に合わねぇし。


俺は制服のブレザーのポケットに、乱暴に手をつっこむ。



あんまり変わんないけど、少しはマシになった気がした。




「…あの。」




ふと、耳をかすったのは、美穂の鼻にかかったような控えめの声。



横目で見た美穂は、あからさまに俺の機嫌を伺っていて、かなり下手に出てる。


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