会長サマのお隣。
「…ごめんなさい。」
『……っ!』
一瞬、呼吸が止まった。
聞こえてきたのは、鼻にかかったような、美穂の謝罪の言葉。
…最悪、だ。
不覚にも、涙目の上目づかいの美穂を、“可愛い”と思ってしまったなんて…。
『…ばーか。』
「ばっ!?
やっぱり怒ってるんですか??」
バカという言葉に反応して、大きく目を見開く美穂。
メガネの奥が、これでもかってぐらい、拡大されてる。
そんな美穂に、ククク、と。
声をあげて笑ってしまった。