会長サマのお隣。



スッ、と。




会長の長く、綺麗な指先がこちらに伸びてきて、私の輪郭になぞるように触れる。




私は、何がおきたかわからず、体を固めたまんま。



一体、何がおきたって言うのでしょうか。





「美穂…。」




会長が、ゆっくりと私の名前をもう一度呼ぶ。




同じ人がいってるはずなのに、さっきとは打って変わり、色っぽく甘い声。




不覚にも、私の胸がドキンと高鳴ってしまいます。





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