会長サマのお隣。



グイッ、と。



背中を向けていた美穂の方へと、体を向き直す。




それと同時に近くにあった壁に手を押し当て、壁で美穂を挟みうちにした。




「…会長……??」




逃げ場がなくなった美穂は、不安気に俺の様子を伺う。



分厚い瓶底メガネの奥が、儚く揺れていた。




『…先輩、先輩って、うっさい。』




壁に挟まれた美穂を、一歩一歩と追い詰める。



それに同調するかのように、のけぞる美穂の体。




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