会長サマのお隣。



感情的になるなんて、俺らしくなくて。


突発的に行動するのは、やっぱり好きじゃない。




それに、相手は美穂。


感情的になるなんて、意味がない。





『……。』




全てが振り出しに戻って、冷静さを取り戻した俺は、スラリと美穂を解放する。



どうせ涙目にでもなってる美穂を見たくなくて、俺は視線を遠くに向ける。





あと一歩で、大きな間違いをしてしまうところだった。



そんなの、俺らしくない。



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