会長サマのお隣。
会長は、今なにを思ってるんでしょうか。
怒ってる?
それとも、特になんにも思ってない?
「…美穂。」
とりあえず、一つだけわかっていること。
「別に変な心配しなくていいから。」
『……。』
「俺、教科書なんか見なくても理解できるし。」
教科書を貸してくれるのは、私への優しさではないということ。
優しさとは程遠い、別のなにかがあるからなのです。
『…会長。』
思わず、聞きそうになった。