会長サマのお隣。



会長は、今なにを思ってるんでしょうか。



怒ってる?

それとも、特になんにも思ってない?




「…美穂。」





とりあえず、一つだけわかっていること。




「別に変な心配しなくていいから。」

『……。』

「俺、教科書なんか見なくても理解できるし。」




教科書を貸してくれるのは、私への優しさではないということ。



優しさとは程遠い、別のなにかがあるからなのです。




『…会長。』




思わず、聞きそうになった。




< 206 / 328 >

この作品をシェア

pagetop