会長サマのお隣。



俺の言葉を聞いて、音を立てながらゆっくりと開かれる扉。



一応、笑顔を用意しながら、その開いていく扉を見つめる。



扉から現れたのは、俺が予想もしなかった人物だった。





「あれー?美穂ちゃんはー?」




栗色の先端だけが内巻きされた、たまご型の髪。



くりんとした目を持つ容姿からは、かん高い声が出される。




俺の目の前では、結愛先輩が遠慮もなしに、ズカズカと生徒会室に入り込んできていた。




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