会長サマのお隣。
私の言葉は、結愛先輩には届かないみたいです。
なにかを喋ろうとしても、その隙もなく言葉を遮られてしまう。
「美穂ちゃん、今お金ある?」
『少しなら…。』
「わかった、それで充分。
そこの勉強道具片付けて。」
『は、はい…!』
まるで結愛先輩に操縦されるロボットのように、返事と供に結愛先輩に従う私。
慌てて机に散乱した教科書類を、カバンのなかへと押し込む。
それを確認した結愛先輩は、今日一番の満足した笑みを見せてくれました。
「…よし。じゃあ、出発!!」