会長サマのお隣。



そりゃあ、私だって女の子です。


可愛いワンピースや小物で身をまとうのは憧れだし、可愛いもので着飾って嬉しくないはずがない。



でも、実際に着るのと憧れは、全く別ものなのです。




「なんでー?可愛いよ?」

『お世辞は言わなくて大丈夫です…。』




このワンピースに不釣り合いな、私の地味な顔。



鏡でこの姿を見るたびに、自分は可愛いものとは不釣り合いなんだと実感してしまう。




どうせ私には、似合わないんだから。

これ以上惨めにならないためにも、可愛らしい服は着たくないのです。



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