会長サマのお隣。
目の中に異物を入れるなら、メガネで十分。
そう、思ってしまうのです。
「美穂ちゃん…。」
結愛先輩が困ったように、眉をハの字に下げる。
困らせた。そう思った時には、胸には罪悪感が押し寄せていました。
「本当に、可愛くなりたいの?」
本当は、自分でもわかっていたんだと思います。
なんだかんだ理由をつけて、可愛くなるのから逃げていたことに。
会長と向き合うのを、逃げていた。
『可愛くはなりたいです。だけど…。』