会長サマのお隣。
『……。』
予想してたと言えば、予想してたけど。
わりと一生懸命ここまで走ってきた俺が、バカだったと思う。
「ハロー♪会長くん。」
『……。』
「美穂ちゃん、体の調子が悪くて、帰ったんじゃなかったっけ?」
悪戯な笑顔を振りまきながら手を振る結愛先輩を見て、込み上げてくるのはちょっとした殺意。
俺はあからさま眉を寄せ、嫌な顔を作ってみせた。
…本当は怒鳴りつけたいぐらい、ムカつくけど。
そんなの俺のキャラじゃないし、一応先輩なのでやめておく。