会長サマのお隣。
…それとも、
そんな1、2点の差が重要になっちゃうぐらい。
美穂は馬鹿なのだろうか。
…十分ありえる。
「……。」
そんな美穂の“馬鹿さ加減”とやらを見てみたくなった俺は、無言で椅子から立ち上がる。
そして、スッ、と。
美穂の手元にある解答用紙を、上から取り上げた。
「…えっ!?」
急に解答用紙が消えたことに驚き、声をあげながら後ろを振り返った美穂。
その反応の遅さは、俺の動きとかなりの時間差。
…天然記念物なみの鈍さ。