会長サマのお隣。
…やばい。
瞬時に状況を理解した私は、緩んだ口元を引き締め、背筋をピンとします。
このままニヤケていたら可笑しいし、何より会長の機嫌を損ねてしまう。
それは得策では、ありません。
「…あのさ。」
私がまともな態度になったので、やっと続きを口にした会長。
私は黙って息を呑む。
…そりゃあ、さっきはルンルンだったけど。
因数分解のことで怒られる、と続きの言葉が予想できているので、怖くてたまらない。
今は会長の機嫌がいいことを願うのみです。