会長サマのお隣。
…こういうのは、見なかったことにするのが一番いい。
俺は何事もなかったように席に座ると、机に突っ伏す。
そして、変に関わりをもたないようにした。
…はず、だったんだ。
――ドンっ!
背中に強い衝撃と、俺の机が揺れる音がする。
…せっかく、寝ようとしていたのに。
安らかな気分をなくした俺は、音の原因を探ろうと机から体をあげた。
『……。』
音の原因を視線に捉えた途端、俺が怪訝な顔したのは言うまでもない。
俺の背中と机に衝撃を与えたのは
美穂、だったんだから。