HORIZONE−幼なじみ−
隣同士

高校生


チュンチュン…
ピピピピピ――――


小鳥のさえずりと、アラームの音に心地よく目覚めたあたしは、
布団から起き上がり、朝の光にあたるためにカーテンを開け、青く澄んだ空を見上げて深呼吸をする。

「んーいい気持ち!」


「おはよー深雪っ!」

こうして私が窓を開けるのを待っている、あの馬鹿さえいなければ…ね。



「なんなのよ、あんた。」

冷たい声であたしがこう言い放つと、あいつは

「なんなのって、俺のこと忘れたの?深雪の幼なじみの朝斗だよ。」

とか、くだらない自己紹介をする。

「違う、そうじゃなくて…!」
「じゃあなに?」


そして、あたしがこんなにも不機嫌だと言うのに、あいつはいつも通りあたしに向かって微笑みかける。


「…っ。もういい!」

ピシャリ!

だから、無性に腹が立ってこんな可愛くない態度をとってしまうんだ。

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