忘れられない人
でもね、その日から1ヶ月‥私がレジをやっている時に、彼が現れることはなかったの。
「たまたま‥この店に来ただけなのかな?」そう思い始めてたんだ。
その頃の私はね
彼に逢ったおかげで、バイトを辞めたいとは思わなくなったの。パートの人もね、私が仕事を覚えるようになってからは、話しかけてくれるようになって。
バイトなんだけど‥少し楽しみながら過ごせていたの。
そんなゆとりを持てたからなのかもしれない‥
一言でいいから、彼にお礼が言いたい。
人目でいいから‥彼に逢いたい‥
私は、いつしか彼を探す事に必死だったのかもしれない。
彼と同じタバコを買うお客さんを見かけると、声と仕草を確認するの。そして、少しでも彼に似てると、私はその人を見つめていた。
「あの〜会計を‥」なんてよくお客さんに急かされたりとかしてたっけ。そうだよね。コンビニは早さが売りだもんね。
昔の失敗談を話していると、恥ずかしさよりも、懐かしさの方が大きかった。話してる最中の私は、心だけは‥あの頃にタイムスリップしていたのかもしれない。
あの頃の余韻に浸っていると龍二が私に話しかけてきた。
『その辺の詳しい話は、また今度ゆっくり聞くから!彼ってリュウジなんだろ?再会した所から話してくれないかな?』
龍二は話の先を催促してきた。
『そ、そうだよね!私の気持ちなんて‥』
『イヤ、知りたいよ。知りたいけど今度にする。
俺が今すぐにでも知りたいのは、2人がどんな恋愛をして、どうして離れ離れにならなければいけなかったのかって事だ。
陽菜を苦しめ続けている過去を救う鍵は、きっとこの話を聞けば見つかると思うんだ』
『龍二‥』
ありがとう。
何度も心の中で叫んだ。でもね‥リュウジの事を話せば話すほど、私の中でリュウジへの想いも膨らんできているの。押さえつけても私の弱い心では、いつか破裂してしまいそう。
その時が来たら‥私はどうしたらいいんだろう?
言葉ではなく目で訴えた。すると
『俺がついてるから大丈夫』
そう龍二は言ってくれた。でも‥
「俺がついてるから大丈夫‥‥か‥」
龍二がリュウジと重なって見えた。私は一度微笑んでから彼と再会した所から話を始めた。
「たまたま‥この店に来ただけなのかな?」そう思い始めてたんだ。
その頃の私はね
彼に逢ったおかげで、バイトを辞めたいとは思わなくなったの。パートの人もね、私が仕事を覚えるようになってからは、話しかけてくれるようになって。
バイトなんだけど‥少し楽しみながら過ごせていたの。
そんなゆとりを持てたからなのかもしれない‥
一言でいいから、彼にお礼が言いたい。
人目でいいから‥彼に逢いたい‥
私は、いつしか彼を探す事に必死だったのかもしれない。
彼と同じタバコを買うお客さんを見かけると、声と仕草を確認するの。そして、少しでも彼に似てると、私はその人を見つめていた。
「あの〜会計を‥」なんてよくお客さんに急かされたりとかしてたっけ。そうだよね。コンビニは早さが売りだもんね。
昔の失敗談を話していると、恥ずかしさよりも、懐かしさの方が大きかった。話してる最中の私は、心だけは‥あの頃にタイムスリップしていたのかもしれない。
あの頃の余韻に浸っていると龍二が私に話しかけてきた。
『その辺の詳しい話は、また今度ゆっくり聞くから!彼ってリュウジなんだろ?再会した所から話してくれないかな?』
龍二は話の先を催促してきた。
『そ、そうだよね!私の気持ちなんて‥』
『イヤ、知りたいよ。知りたいけど今度にする。
俺が今すぐにでも知りたいのは、2人がどんな恋愛をして、どうして離れ離れにならなければいけなかったのかって事だ。
陽菜を苦しめ続けている過去を救う鍵は、きっとこの話を聞けば見つかると思うんだ』
『龍二‥』
ありがとう。
何度も心の中で叫んだ。でもね‥リュウジの事を話せば話すほど、私の中でリュウジへの想いも膨らんできているの。押さえつけても私の弱い心では、いつか破裂してしまいそう。
その時が来たら‥私はどうしたらいいんだろう?
言葉ではなく目で訴えた。すると
『俺がついてるから大丈夫』
そう龍二は言ってくれた。でも‥
「俺がついてるから大丈夫‥‥か‥」
龍二がリュウジと重なって見えた。私は一度微笑んでから彼と再会した所から話を始めた。