Last letter*大好き*
…次の日。
朝、起きて、枕元をみた。
髪…。
いつの間に抜けたんだろう。
たくさんの長い髪が、落ちていた。
『…っひっく……っく…ひっく…』
受け止めないと…。
これが、私の病気の事実。
バコッ!
ごみ箱に髪を突っ込んだ。
…元気に、笑ってなきゃ…。
今日はまた、二人が来るんだから…。
ガラガラ…
大「やほー♪」
祐「結衣ー?」
『おはよ!!』
精一杯の明るい声を弾ませ、返信をした。
大「おぅ♪どうだ?治療は。」
『まぁまぁ…かな?』
祐「一日でどうとか…わかんねーよなぁ、結衣。」
『そうだよー!全く…大貴は分かってないなぁw』
大「えぇッ!?そうか!?」
祐「そうだよー。もー。」
いつも通りのくだらない会話。
そうだ。
二人には、言わないといけないことがある。
『あのさぁ…ちょっと聞いてくれるかな…??』
祐「うん。」
大「もちろん♪」
『二人とも…。』
大貴か祐弥のどちらかが、つばをゴクリと飲む音が聞こえた。
『明日から、来ないでくれる?』
大・祐「はぁー!?」
祐「なにそれ。どういうこと?」
大「そうだよ。意味わかんないよ。」
『…そのまんまの意味。来ないで。治療に集中できない。目障り。』
大「…。あぁ、あぁ、そうかよ!帰りゃいんだろ?か・え・りゃ!!」
祐「っちょ、大ちゃん!?ちょっと待てよ!」
そして祐弥は、くるっと結衣の方へ振り返った。
祐「ちょっと、今日の結衣…おかしいよ…。」
祐弥があんまりにも寂しそうな顔をするから、こっちまで涙が出そうなほど悲しくなった。