水の王子様



水泳部は険しい目で見て来た。



「神森さんじゃないですか。また入部する気にでもなったんですか?」



1番手前に立っている女の子が話し掛けて来た。



「いや…別に」


「では何の御用ですか?水泳部と教師以外立ち入り禁止というのはご存知のはずです」


「すみません」



海はチラッとあたしの方に向いた。



そして小声で話し掛けた。



「着替えたか?」



あたしは頷いたが海はなぜか顔色を変えた。



「ボタンずれてる!」



え…?!



嘘でしょっ…って?!



本当にずれてるー!!



あたしは急いでボタンを付け直した。
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