水の王子様



あたしは今ドアの前にいる。



「花門さん!」



先生に呼ばれ教室に入る。



『ガラガラガラ…』



「うぉっ…!」


「めっちゃ可愛いじゃん…!」



あたしは先生の隣に立った。



「花門麗水です!よろしくお願いしまーす」



あたしはペコッとお辞儀をすると、ドアが開く音が聞こえた。



「神森!今日も遅刻だぞー」


「…あぁ」



神森…?!



あたしは顔を上げ、ドアの方に目をやった。



そこにはかっこよくなった海がいた。



「海…!」



「麗水…?」



あたしは嬉しくて堪らなかった。
< 2 / 19 >

この作品をシェア

pagetop