水の王子様
あたしは今ドアの前にいる。
「花門さん!」
先生に呼ばれ教室に入る。
『ガラガラガラ…』
「うぉっ…!」
「めっちゃ可愛いじゃん…!」
あたしは先生の隣に立った。
「花門麗水です!よろしくお願いしまーす」
あたしはペコッとお辞儀をすると、ドアが開く音が聞こえた。
「神森!今日も遅刻だぞー」
「…あぁ」
神森…?!
あたしは顔を上げ、ドアの方に目をやった。
そこにはかっこよくなった海がいた。
「海…!」
「麗水…?」
あたしは嬉しくて堪らなかった。