CANDY

 その言葉に、あたしは涙が止まらなくなった。



 …お兄ちゃんは、いつだって優しかった。



 さっきだって、あたしは何されたってよかったのに、お兄ちゃんは、本当に、大切なものを扱うようにあたしを抱いた。


 あたしが初めてとか、そんなの関係なしに、お兄ちゃんは優しくあたしに触れてきた。



 
 思い出せば、ずっと、お兄ちゃんの1番はあたしだった。


 …そして、あたしの1番も、お兄ちゃんだった。
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