シチリアの空
「それ多分、うちの副社長。」

手元にあったコーラを飲み干し、
店長はそう告げる。
相変わらず顔は呆れ顔。

「えっ?!副社長って…あの人が?!」

あたしは昨日の態度を思い返した。

失礼な態度を取ってしまったんじゃないだろうか…

…っていうか来るなら事前に言ってよ!!

待てよ、何故あの時間帯に?

あたしは一気に頭が重たくなった。

「ちょっと電話してくる」

あたしがひとりで混乱していると、
遮るように店長が言った。
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