イケナイ関係。
次の日・・・タケちゃんと2人で幹の病院に向かった。

幹の部屋に行くと・・・幹はまだ寝ていた。
「寝てるみたいだね。どうする?」
「うん・・・。起こすの悪いし・・・。花だけ置いて帰ろっか・・・?」

あたし達がそんな会話をしている間に幹は目を覚ました。
「ん・・・。十和?」

名前を呼ばれただけなのに・・・あたしってば何ドキドキしてんだろ・・・。
「ん?何?幹??。」


幹はまだ寝ぼけているのかぼーっとしている。
そして体を起こして目をこすっている。


「・・・○■×♥◎♯!?!?!?!?!!」
幹が突然奇声を発した。
「幹・・・どしたの?」
あたしとタケちゃんは目を丸くした。

「た・・ける・・・?」
幹は驚いた表情でタケちゃんを指差す。
タケちゃんは無言でうなずいた。

幹は別れたはずのあたし達がなぜ一緒に来たのかが不思議でしょうがないらしい。
幹が口を開く前にあたしが言った。

「あのね・・・。あたしが病院から帰るとき真っ暗だし危ないからって・・。タケちゃんが一緒に来てくれるって・・・。それで・・・。」



このとき幹の表情が少し曇ったことに気付いたのはタケちゃんだけだった――・・・。
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