イケナイ関係。
それからあたし達が話をしていると遠くから何か声が聞こえてきた。
「・・・?」
その声にあたしも幹も気付いた。
しだいに声は大きくなる――・・・。

そして幹の部屋のドアが勢いよく開いた。


ガラッ・・・・!!!


「み――――――――き――――――!!!!!!!!!!」
そこには女の子の群集・・・きっと幹の取り巻き。

「幹くん!!心配してたんだよおお!!」
「大丈夫なのお?」
「いつ退院できるの??」
女の子達は凄い勢いで幹に質問を浴びせかけた。

あたしはいつの間にやら端に追いやられていた。


この先輩達・・・パワーが凄いなー・・・。
ってあたし!!感心してる場合じゃないっての!!あたしも負けじと・・・って無理に決まってるし!!


女の子達に囲まれてる幹を見ているとあたしは嫉妬しちゃいそうだったから帰ることにした。


あたしは誰にも気付かれないようにドアをそーっと開けた。
あたしが背を向けて部屋を出ようとした瞬間――・・・。


「じゃなーまた来いよ。」
幹はあたしに微笑んでくれた。
あたしだけに。他の女の子の誰でもないあたしに。
あたしはそれだけで一気に胸が軽くなって勝手に頬が緩んでた。


あたしはにっこり笑って部屋を去っていった。
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