イケナイ関係。

家は殺風景で必需品だけが置いてある・・・という感じだった。
「俺一人暮らしで親いねーから別に気使わなくていーよ。」
「はい・・・。すいません。お邪魔します・・・。」



男の一人暮らしって・・・もっと散らかってるかと思った。あーよかった。これだけウザくて部屋も汚かったら最悪だもんねー・・・。



「あの・・・津川先輩・・・。」
「あー幹でいいから。あと敬語もめんどくせーからやめろよ。」
「えっ・・・はい。」



・・・でも先輩にいきなりタメ口と呼び捨てなんかできるわけないじゃんっ！！！
まーいいや。このムカつく男なら。


「はい。雨に当たったから寒いだろ。」
そう言ってこの男はコーヒーを淹れてくれた。
「ありがと。」



するといきなり男が笑い出した。

「へっ！？何！？」
男はくすくす笑い続けている。
「悪い悪い。だって先輩にタメ口でいいよって言われてほんとにいきなりタメ口になった奴なんか初めてだし。」
そう言ってまた男は笑い出した。