イケナイ関係。
するとタケちゃんの動きが止まった。

あたしがタケちゃんを見上げると・・・泣いていた。


「な・・・んで?」


あたしが聞くとタケちゃんはあたしから離れて言った。


「俺・・・十和の嫌がることなんて・・・やっぱできない・・・。たとえ十和が何したとしても俺許すよ・・・。十和のこと好きだから・・・・。」

苦しそうに言うタケちゃんの顔を見たら・・・あたしも涙が溢れてきた。


「同情なんていらないから・・・。俺は十和だけが幸せになれば・・・いいんだ。」

あたしは何も言わずに黙っていた。

「酷いことしてごめんな。こんなことした俺なんかと付き合っていけるわけないよな。俺じゃ十和を満たすこともできなかった・・・。ずっとそばにいたのに十和が1番望んでることに気付いてやれなかったよ。ごめんな。でも・・・俺から別れようなんて言えない・・・。まだ好きだから・・・俺。こんな奴でごめんな。じゃあ・・・俺帰るから。」


そう言うとタケちゃんはあたしに背を向けて部屋を出て行った・・・。




あたしは言わなきゃいけないことがたくさんあったはずなのに・・・。何も言えなかった・・・。引き止めることもできなくて・・・ただ見ているだけで・・・。
ごめんねタケちゃん・・・。1番悪いのはあたしなんだよ・・・?なのに自分ばっかり責めて・・・優しすぎるよ。





あたしは・・・・1番どうしたいんだろう・・・・。


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