愛言葉





「野々村………ごめ‥「謝らないで!」

「野々村……?」

「架月くん……鞠菜前に進むことにするよ……だから…架月くんも頑張ってよ………」



野々村はきっと、俺がまだ莉月が好きだということにずっと前から気付いていたんだろう。



「うん……ありがとう…野々村」

「ね、架月くん。最後のお願い…聞いてくれる?」

「……あぁ」

「一度だけ…一度だけでいい。鞠菜のこと"鞠菜"って呼んで?」

「……………」



俺は最後に鞠菜を、今までのお礼も兼ねて、抱きしめた。



「鞠菜…ごめん……」

「謝らないで架月くん…鞠菜は大丈夫だよ」

「………ごめ‥「架月くん!ほら、行っておいで!」

「………ありがとう」

「ううん!」



俺が行こうとしたその瞬間…



「架月くんっ!大好きだったよっ!今まで一緒にいてくれてありがとうっ」

「………おうっ!」



俺は走った。一秒でも早く、気持ちを伝えたくて………



こうして、三浦架月と野々村鞠菜の恋物語は幕を閉じた。





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