darling
バイトを終えて着替えてから事務所で店長と話していたら携帯が鳴った。
見ると知らない番号からだった。
私はまさか昨日の今日で将ちゃんから電話がかかってくるわけがないと思っていたので、鳴り続ける知らない番号からの着信をそのままにし、店長とシフトの話などをして帰った。
自転車を止めて家に入ろうとした時、また知らない番号から電話がかかってきた。
『誰だろ……?』
首を傾げながらも電話に出てみることにした。
『もっ…もしもし?』
「あ、陽菜ちゃん?俺おれーっ!」
え、誰?
私の名前言ってるし、間違い電話じゃなさそうだね…
『え、あの~??』
「俺だよ~将ちゃん…」
『あっ!えぇっ?!将ちゃん?!』
「なんだよ?番号登録してくれてなかったの?」
『いやっ、違う!違いますっ。番号知らなかったから、誰からの電話かわからなかったんです。だから声も誰だかわからなくて!』
「ん?だって昨日ワン切りしたっしょ?」
してねーです……
『……私、ワン切りとか考えてなくて、ワン切りする前に切っちゃったから、私の携帯に着信は残ってないんです…ごめんなさい』
「そうなの?変な子だねぇ(笑)」
『…すみません(汗)』
全く…アホだな私。