darling
そして中身も全く正反対だったことを知るのはもう少し先のこと。
マキコは学校帰りによくコンビニに寄ってくれて
「頑張ってね!」
と、ミニスカートの制服 にルーズソックスの姿が私には眩しかった。
高校生ギャルに憧れていたのに、今の私は毎日デニムが制服だ。
自ら退学したことに悔いはないのに、毎日制服を着れなくなったことだけは後悔した。
周りの子はちゃんと高校に通っていて、ちゃんと将来を考えている。
いつ皆に会っても羨ましく思うのは学校の制服を着て、今を楽しんでいる姿。
そんな皆を追いかけることで精一杯だった。
皆より早く働き始め、
学校に通う皆がバイトする倍は稼ぎ、
そのお金で流行りの服を身に纏い、流行りのヘアカラーにする。
校則が厳しい学校に通う皆からはよく羨ましがられた。
私はそれで皆と一緒だと思っていたかった。
何も惨めに思うことはないのに、羨ましいのはお互い様だということで安心できた。