darling



マキコと出会ってしばらくして、マキコを含め、皆は高校を卒業。



ちょっとだけ心がしんみりした。





そして、生暖かい風を切りながら自転車を漕いで毎日バイトに励む5月。



朝から夕方までコンビニで働き、家に帰る。



母の手料理を最後に食べたのはいつだったっけ?




思い出せないまま今日もコンビニのお弁当を頬張る。





ピリリリリリリ…………






「誰だろ?」




一旦お弁当を食べる手を休めて携帯を開く。






「着信 マキコ。」







え?マキコ?





マキコとは一度も電話で話したことがなかった。


コンビニで会えたし、メールでやりとりをしてたから。




そんなマキコも専門学校に通うようになってからは滅多にコンビニに来なくなったんだっけ。





とりあえず電話に出てみよう。



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