ボスを継いだ少女
私は世界が嫌いなわけではない。








ただ、穏健派の幹部と接しているうちに世界が間違っているのだと気づかされた。








もう七百年以上も前から何も変わらない文化が続いている。







人として生きているのだろうか。






世界の人に聞いてみたかった。







自由に生きることはいいことだと思う。









だけど、変わろうとしない、あるいは成長をしないことに疑問が生じた。







私は『神』を許さない。







神が文化を伝えてしまったことで世界は成長をやめてしまったのだから…









私は外に出た。






いつまでも人を殺したことを考えていられなかったからだ。







いつも通学していた道を歩く。








部下には来ないでほしいとお願いをした。









一人で歩きたいきぶんだったからだ。





私は橋を通った時、川が流れているのが視界に入り、川を眺めた。














しばらくすると後ろから私の名前が呼ばれた。













「辻本…」
















私は後ろを振り返ると『神山ミコト』がそこにいた。
< 21 / 102 >

この作品をシェア

pagetop