ボスを継いだ少女
幹部を一人一人別の所から逃がした。









基地の構造は『私の家を中心に半径三百メートルはすべて『W』の者が住んであり、地下でつながっている』ので逃げ道はいくらでもあった。








幹部を四方八方に逃がし、私は基地のメインルームに行った。









この部屋はボス以外には入ることのできない場所で私は一本の鍵を鍵穴に入れた。










鍵を回すとシステムが起動した。









システムは一つのことのみをするものだった。










この基地にある全てのデータを一つのハードディスクに入れ、書き込みが完了すると基地のすべてのデータを削除するものだ。










私はその作業が終わるまで待った。









この基地と別れることは辛かった。









産まれてから今までに沢山の思い出が詰まった場所だった。










でも、それが今日で終わろうとしていた。
< 64 / 102 >

この作品をシェア

pagetop