ボスを継いだ少女
21. 戦争
私たちは四方八方へと散らばった。





固まった行動をするよりは個別団体で動いた方がいい。






この戦いは先にボスと倒したほうが勝ちなのだ。







私が死ななければ負けない。









戦闘が始まった。







能力者同士の戦いだ。









私は町が燃えているのを見ながら、前に進んだ。







ただ、一人の男を殺すために…








私の横にはヨシトがいた。







信頼できる部下を付け、ゆらりゆらりと進んでいく。








攻撃をされても全て無効にした。










『キャンセラー』と『感覚』の二つの効果が私を守った。









まっすぐ歩いたが…







突然、戦いの音がやんだ。









嫌な予感がした。






「ボス、通信がやられました」







「ヨシト、他の人の状況を説明して…」







「どこにも連絡が取れません」









私は何が起きているのかがわからなかった。






だが、微かだが私の周りで動いているものがあった。






遠くの方から人がこっちに来ていた。






その数は千人をしのいだ。






あたりを見渡すと前だけではなく左右と後ろにも同じ軍団がいた。





「ボス…」






「大丈夫。彼らは数が多いだけ…。力は弱い」






そのとき、突然音声が流れた。
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