ボスを継いだ少女
「どちらでもかまわない。
君がそういうのなら『W』で結構だ。
この世界は全てにおいてバランスが保たれているんだ。
そう世界のバランスが…」








「バランス…」









「そうだ。だが、百年ほど前から世界に『バグ』が産まれた。
それが大きくなり、世界を破滅へと導こうとしている」








「何を言っているの…あなたは」









「君も見ただろ。彼の力を…。
『神山ミコト』という少年の力を」









「…」









「あれほどの存在が産まれるとは思わなかった。
私の計算にミスが生じたからだ」








「『計算にミス』…」











「だが、彼を消したところで意味が無い。
それに世界のバランスが歪んでしまう可能性もある」











「おかしくなったの…あなた」










「子供には話しても分からないだろう。
だが、ここまで来たんだ。教えてやろう」














『青山トシゾウ』は両手を広げた。










私は全神経を集中した。

















「私は神だ」
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