教えてよ! マイちゃん先生!!
次の日、昨日の泣きじゃくっていた姿が嘘のようにマイは元気いっぱいに母親と朝食を頬張っていた。

今朝のメニューはふわふわフレンチトーストにカフェオレ、フレッシュフルーツのヨーグルトにマイが大好きなパプリカが色鮮やかに飾られたサラダ。


母親の「涼子」とキャッキャと笑いながら、おいしいモーニングをたべる。


エプロン姿でキッチンに立ち、おかわりのフレンチトーストを作るのは涼子ではなく巧。


・・・本当によく出来た弟である。


「お母さん、巧また腕あげたよねー!」

「本当♪たくちゃんお嫁さんいらないねっ!!」

勝手なことを涼子に言われながらも、満面の笑顔を浮かべるマイの姿に、巧はほっとしていた。


昔からすぐ泣くマイを笑わせたくて、マイの好きな料理を作っているうちに巧の料理の腕は格段にあがっていったのだ。

いつのまにか食事を作るのは巧の仕事に移行しつつあったが、真面目な彼の性格上、この二人の自由人を前にして特に抵抗もなく受け入れていた。


「で、マイ。あんた仕事どーすんの?
いっとくけど、職がない子はうちに置いとけないからね♪」

涼子はカフェオレを飲みほして笑顔で恐ろしい言葉をつげた。

「母さん、なんてこというんだよ!!姉ちゃんだって一生懸命やってんのに」

せっかく笑顔だったマイがショックのあまり、口からトーストをおとした姿をみて、巧が慌てて涼子を制止した。

「うっそぴょーん♪」

「ですよねー♪」

涼子とマイがまたはしゃいで食事を再開した姿をみて、巧は黙って学校へ向かった・・。










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