50代のビキニ
バナナ雨は痛い
その時は、さほど降っていなかったので買い物に行った。

お昼前、スーパーの駐車場は満杯。
屋上階しか空いていなかった。
仕方ないね。

買い物終って、車に荷物を積み込もうとしたら
まぁー
土砂降り。
少し待っていたら小降りになるかな?
だけど、お腹がグー!
ええーい!
走ろう!
傘をさして荷物を持って急いで車へ。
さぁー!
車は出口から遠い。

急げ! 急げ!


ツルン ステン
イテテテ

傘は飛び、雨が容赦無く私の上に。

誰だ! 誰だ!!
こんなところにバナナの皮。

バナナの皮で滑って転んだのは、これで2回目。

いたずらモンキーの仕業だな!

一度、盛大に濡れたら、もう傘なんて何の役にも立たない。
前髪から雨の雫が滴り落ちる。
服はびしょ濡れ。
でも、お腹の虫は待ってくれない。

ベチャベチャ構わず車発進。


車を降りて、両手に荷物を持ちマンションの階段を上がる。

住人の夫人に会う。
「あら~! 随分濡れていらっしゃいますね。」
眼鏡の中で笑っている。
「は、はい。」

帰宅。
鏡を見てドヒャー!
頭、あたまの毛がペチャ!
まるでのりがピタッとくっついているみたい。
わたしゃ、おにぎりマンか!
更にペンシルで書き足した眉毛が消えている。
あー! 美人(ここだけでも言わせて)のバケの皮がはがれたー!

バナナ雨は、痛い上に私を眉毛なしののっぺらぼうにしてしまった。
ガクッ!!
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