50代のビキニ
台風の夜に
雨風がまだ、さほどひどくないのでずっと本を読んでいた。

ふと、記憶が立ち上った。

確か、小学校5年の頃だと思う。


私は、父母、姉、妹と共に稲刈りをしていた。

ふーっと腰を伸ばして見上げた空。

その時の感動を詩に書いた。



東西南北

雲、雲、雲

………(肝心のこの部分が思い出せない)

私は、恐くなって思わず後ずさりした


国語の時間、色の白い優しいお顔の伊藤先生が、この私の詩を読み上げて下さった。
褒められた。
嬉しかった。

先生は、この時の私の気持ちをわかって下さったのだ。

更に嬉しくなった。
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