青春の風
なんだったら風邪のふりして、休んでみたりするものなのに。
それをわざわざ部活動でしなくても……。
そんなことに、テンション上げられる高校3年生だよ?
絶対気付いてないよっ!
でもあの冷たい態度は、もしかしたらそれをわかってて鬱陶しがってるように見えなくもなかったんだよね。
いや、でもやっぱそれは考え過ぎってやつなんじゃ……。
「1号、あんまくだらないとこ思いつくなよ」
1号?
一人自分の世界に入っていた私に、今日もいつもと同じように素敵時間を提供してくれている樹先輩が声を掛けてくる。