青春の風
その笑顔に胸がドキドキする私。
そして隣に立つ、私の頭をまたもや軽くポンポンと叩く。
その手の大きさに、胸がキュンとなるのに。
「好きな男の前で気をつけろってことだよ。俺にそれ言っても意味ねえだろ」
なぁんて笑って言う樹先輩。
意味あるよ?
だって私が好きなのは、樹先輩だから。
「樹先輩もそういうのが好きなんですか?」
「は?」
「可愛くて優しくて、キレイ好きで……、みたいな女の子がタイプなんですか?」