青春の風
唖然として聞く私に、笑顔で返してくる。
「うんまあね」
「すげえ、美味そう……」
琥太郎先輩がお弁当を見ながら呟く。
「こっちがサンドイッチで、こっちはおにぎりだから」
とかなんとか、軽く言ってシートに広げられるお弁当。
それはそれは美味しそうな、和洋弁当。
「月夜、サンドイッチ好きでしょ? あ、紅茶もあるから飲むなら飲んでね」
それはそれは良く気がついたりする咲良先輩。
「食べていいですか?」
奈美ちゃんが、そう聞くので私も思わず手を出す。
だって、美味しそうだから。