青春の風
「ありがとうございます」
もはや女として、完璧な咲良先輩に私も奈美ちゃんも完全にやられていて。
憧れる……。
いるのね。
美人で優しくて、キレイ好きで、料理が出来て、あとなんだったっけ?
もうなんでもいいわ。
とにかく理想の女性とはまさにこの人のことじゃないの?
そもそもこの植物園を提案したのも、この咲良先輩だったし……。
花も好きってことだよね?
「これなに?」
樹先輩が、少し小さめのまだ蓋の開いていないお弁当箱を指す。