青春の風
「君、部活は?」
「はあ? 入ってねえけど?」
「そうかぁ、いや、いいっ! どうだ? 我が青春部に君も入らないか?」
早速、勧誘を始める青空先輩。
呆れて唖然としている私と奈美ちゃん。
3号って……。
「なんだよ、青春部って。そんなの入るわけねえだろ」
そう忘れてはいけないのは、彼は男。
『樹の顔で釣ろう作戦』はこの男には通用しない。
そう思っていると、残念な男は突然冷酷非情な言葉を呟いた。
「青春部に入ると、咲良と一緒に帰れる特典がつくぞ?」