青春の風
青春のプール
 
海岸を歩き、電車に乗り繁華街を少しブラブラして帰った初めてのデートは、それなりに楽しかった。



帰りの電車では、青空先輩が眠ってしまい、肩まで貸す羽目になったけれどそれもそれでいいかと思えた。



そして次の日の学校で、私は朝から奈美ちゃんに捕まっていた。



「彩乃ちゃん、昨日青空先輩とデートしてたんだって?」



1年の廊下でそんなことを聞かれて、少し驚く。



「どうして知ってるの?」



「えっ、ホントだったの? 学校とは反対方向の電車に二人で乗り込んだのを見た人が噂してるよ?」



そう言われて、唖然とする私に奈美ちゃんが不思議そうな顔をする。
< 197 / 316 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop