青春の風
 
病院からの許可は驚くほどアッサリと出た。



それは、もう本当に青空先輩の先が長くないということだったのかもしれない。



手術も出来ない、青空先輩の心臓は助かる見込みはないということ。



それを思うと、本当に悲しくなるけれど、私たちは伝えなければいけない。



それならなおさら、青空先輩に伝えなければいけないと思った。



病院の許可を貰いに来たその日、私と樹先輩は病室を覗くことにした。



病室のベットで横たわる青空先輩は、少し元気がないというだけでいつもと同じに見えた。



それでもその身体がここにあるのは奇跡なのだ。
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