青春の風
青春のバーベキュー
病室を出て、廊下を歩きながら耐えられない涙が溢れる。
あまりに泣く私を、樹先輩が階段へと連れて行ってくれると、私はそこで座り込んで泣いた。
世の中には、たくさん悪い人もいるのに……。
どうして青空先輩でなければいけないのか。
それでも……。
『理不尽な大人達が支配するこの世の中。それを嘆くばかりでは何も始まりませんっ!』
そう、そんなことを望んでいない人。
どうして自分なのかと嘆いてなんかいなかった人。
隣に静かに座る樹先輩が、私の頭を引き寄せる。
その腕が微かに震えていて、顔を上げると私とは反対に顔を向けている樹先輩。