青春の風
それはとても無理しているのだとわかっていても、私にはどうすることもできなかった。
「炭は俺がやりますよ」
3号は意外に使える男らしく、アウトドアにもなれているらしい。
「へえ、すごいね。俺こういうの苦手」
「琥太郎先輩は、インドア派ですもんね」
奈美ちゃんがからかうように言う。
「琥太郎、それくらいできねえと女にモテねえぞ」
樹先輩の言葉に、琥太郎先輩が膨れた顔をする。
「いいんだよ、別にモテたくなんかねえよ」
「そうなんですか? 変わってますね」
3号が軽く返す。