青春の風
辛辣な言葉に笑っちゃいけないと思いながら、笑いを堪えていると琥太郎先輩が少し顔を背けながら呟いた。
「いつか絶対、そう思ってもらえるように俺は頑張る」
それは真面目で、インドア派の琥太郎先輩の強い想い。
咲良先輩が努力してきたのと同じように、琥太郎先輩も努力しようと思っている。
その想いはいつか届く日がくるかもしれない。
それはとても悲しい出来事を乗り越えた後に。
それを考えると、もう誰も笑ったりはできなかった。
それぞれが持ち寄ったシートやテントを広げる。
椅子やコンロのセットをしていると、青空先輩が車に乗ってやってきた。