青春の風
「月夜、わかったから、降りてよ」
まともな咲良先輩の声に部員全員で大きく頷く。
「見えねえだろ」
繋ぎ合わせたコピー用紙全体を、どうやら私たちに見せたいらしい形からの人。
誰も読む気もないことを、まったく感じていない残念な青空先輩。
かっこいいのに……。
普通にかっこいいのに、どうしてこんなに残念なのか。
「つーことで、各自一週間後までに、青春らしいことを5個は考えてくるようにっ!」
はあ?
青春らしいこと?
「またですかぁ」