青春の風
「そうか……。じゃあ頑張れ。つーか、そろそろ戻らねえと日が暮れるんじゃないか?」
まあ、確かに夕日ももうギリギリって感じだけど。
「なによっ、私には適当なわけ?」
「いや、そうじゃない。咲良はなんにでもなれるよ。しかもそつなくこなせる気がするから、たいして言う事もない」
まあ、まったくその通りだけど。
お尻を払いながら立ち上がる青空先輩に続き、皆も立ち上がる。
「つーか、あんたは?」
樹先輩の疑問に、青空先輩はもうギリギリの夕日を浴びながら微かに笑った。
「俺はあり過ぎて困ってる」